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羽生結弦くんの応援ブログです。ここで記載されている内容はあくまでも私の個人的な意見であり、正当性を評価したものではありません。どのように受け取るかはそれぞれがご判断ください。

■ネイサン・チェンのもたらしたもの 〜FSクワド5本の全米王者〜

本当は、ちょっとばかり、オンタイムで見ちゃおうかという誘惑にもかられました。
でも、すでに祐希くんの試合中に何度も寝落ちした私にその体力は残っておらず、泣く泣く諦めました。
朝、目が覚めて最初にしたことは、その結果を探すこと。

予想通りというか、やっぱりというか、ネイサンはフリープログラムで5本のクワドを決めて全米チャンピオンになっていました。
フリープログラムで跳べるジャンプは男子は8本。
そのうち5本がクワドになる時代がこんなに早くやって来たのか、と自分で見ているその結果が夢のように感じていました。

クワドが評価されない時代にクワドを跳び続けた選手がいて、
複数クワドという世界の扉を開けた選手たちがいて、
ショートにクワド2本という挑戦に成功した選手たちがいて、
そしてフリーではクワド5本という前人未到の世界に到達したネイサン。

今シーズンのはじめごろから私は言っていたと思う。
平昌オリンピック羽生結弦の存在を脅かすのはこのネイサンだと。

 

↓こんなこと言ってた。

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昨年、ブレイクした中国のボーヤンももちろんライバルになると思ったけれど、ネイサンは多種クワドに加えて、演技構成点でも点が取れる選手。
なかなか全てのクワドを綺麗に決めきることができなくて、メディアからもジャンプに注力しすぎだと揶揄されていたのも今シーズンの始まる頃だったと思う。
そんな記事を読みながら、私はなんとなく予感していた。
今シーズンの終わり頃にはきっと、ネイサンは綺麗に跳べるようになると。
ジャンプが跳べるようになれば、次のシーズンはオリンピックに向けてそれ以外の部分に磨きをかけてくるに違いないと。
きっと、そういう戦略でオリンピックのメダルを狙ってくるのだろうと。

だからこの全米の結果を見て、ああ、やっぱり、やって来たか、と。
もう、この流れはオリンピックまで止まらないのだと思う。

 

平昌で表彰台を狙う男子選手の最低ラインは、ショートでクワド2本、フリーでクワド45本、3A2本で構成されるプログラムになるだろう。
それよりも構成の弱い選手は一つのミスも許されない完璧な滑りを目指すことを迫られる。
そんなオリンピックが 2018年にはやってくるのだ。

ネイサンが成し遂げたことは、来年のオリンピック表彰台の青写真をぼんやり見せることだったのかもしれない。

Twitterでも呟いたけれども、クワドなしで金メダルを獲得したアメリカが、誰よりもたくさんクワドを跳ぶ選手を輩出し、それで金メダルを狙うというこの構図がフィギュアスケートの歴史を大きく変えることを意味しているような気がしている。

 

今頃、羽生結弦も、やっぱり、と思ってるだろう。
自分の選択に誤りがなかったことにほっと胸を撫で下ろしているかもしれない。
ソチオリンピック後、毎年、構成を上げ続けた。
世界最高得点を330点まで押し上げてもなお、新しいクワドに挑戦し、プログラムに組み込んだ。
もちろん、怪我の影響でループやサルコウジャンプの方が影響が少なかったという背景もあったのかもしれない。

彼は最低3種類のクワドは勝つために必要だと知っていたはず。
できればクワドルッツも、クワドフリップも跳びたいのかもしれない。
(個人的にはお散歩ルッツと、苦手っぽいフリップは難しい気もしなくもないけど)
もしかしたら、禁断の4Aにもトライしてくるのかもしれない。

それは全て平昌オリンピックで表彰台の一番高いところに立つため。
一番キラキラ輝くメダルを手に入れるため。
強力なライバルたちを蹴散らして、自分がそこに立つため。

大きな勝負に勝つ選手はただ技術的にすごいだけではなく、未来を予測する能力に優れている選手なのかもしれない。
ネイサンと羽生結弦の直接対決は、まず四大陸選手権。そして、ヘルシンキワールド。

どっちが、どっちにたってもおかしくないし、ハビエルにも、パトリックにも、しょーまにもそのチャンスはある。
痺れる戦いはオリンピックまで続いていく。

私にできる準備は心臓を強くしておくことかな。
今までとは比べものにならないくらいの感情のジェットコースターに乗せられてしまう予感。
羽生結弦のファンには覚悟が必要、、、だね。

そのネイサンの演技はこちら。


Nathan CHEN Free Skate US Nationals 2017 FIVE QUADS !!!

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