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羽生結弦くんの応援ブログです。ここで記載されている内容はあくまでも私の個人的な意見であり、正当性を評価したものではありません。どのように受け取るかはそれぞれがご判断ください。

【NHK杯】マジカルモーメントがそこにあった 究極のバラード1番(SP)-1

NHK杯を前に衝撃的なニュースを耳にする。
彼がショートの構成をクワド2本にしたというニュースを聞いて、私は笑いが止まらなくなった。
まさかとは思ったけど、あのスケートカナダでの悲劇を受けて構成を上げてくるとは。

そのニュースを聞いて、私の脳裏に浮かんだのはスケートカナダでのEXの練習の風景。
何度も何度もイーグルからの4Tや4S、そしてクワドからのコンボを跳んでいた。
もしかして、エキシでやるのかな?と思っていたのだけれど、そういう気配もなく。
ああ、あれは、準備だったのか、と何となく自分の中で腑に落ちた。

まさに羽生結弦らしい。

スケートカナダのパトリックチャンの演技のに負けた結果、ファンの間でも、ショートでクワドを後半に跳ぶ理由はないんじゃないかとか、表現力でカバーできるからクワドへの挑戦は必要ないんじゃないかという意見も見受けられた。
それは今年、勝つという意味では正しい戦略なのかもしれない。

でも、私はゆづがやっていることが無謀だとはみじんも思っていなかった。

Twitterにも書いたけども、これは彼が平昌で金メダルを取るための伏線。
本来だったら、この挑戦は去年、完成しているはずだった。
そして彼は今年は次の挑戦をする予定だったのだと思う。
そう、SPクワド2本というチャレンジ。
後半クワドとSPクワド2本という課題を一気に乗り越える選択なのか、とふと思った。
(実際にはクワドは2本とも前半でしたが)

パトリックが構成を落として戦ってきたのは、それでも勝てる、と思ったからじゃないと私は思っている。
休養シーズンのあと、1戦目ではこの構成しか選択できなかったのだろうと思っていた。
もちろんそれを完璧にこなしたパトリックには驚きしかなかったけど、このままで平昌まで勝ち続けられるか、と聞かれたら、私はNOとしか答えられない。

それを体現しているのが、中国のボーヤン・ジンだ。
彼はフィギュアスケートの未来を背負ったスケーターの一人だと思う。
最初に彼を生で見たとき、クワドを3本跳ぶことには驚いたけども、なんだか、まだまだ、フィギュアスケートという感じではなかったのを覚えている。
でも、今年は違う。
ジュニアを卒業して、彼なりに新しい武器を手に入れ始めている。
そう、今年の彼は2011年の羽生結弦だと思ってもおかしくない。
彼が平昌までの時間にいまのジャンプ技術のほかの要素を磨いて恐ろしい勢いで追いかけてくるのだ。
中国杯で軽々と決めたクワドルッツを含む彼のプログラムは関係者を驚愕させるのに十分なクオリティだったと思う。


スケートカナダを経て、そしてグランプリシリーズの他の選手の動向を見て、彼がSPクワド2本の選択をしたのは、平昌まで誰にも負けたくないという思いが詰まったものだと私は感じていた。
さらに、公式練習でも調子がいいと聞いて、これが博打ではなく彼なりの勝算があっての選択だったんだろうと思っていた。


男子は全体的にできのいいSPだったと思う。
個人的には刑事くんのクワドが決まったこと、無良くんのプログラムがまとまったこと、そして、ボーヤンがほぼノーミスで滑りきったことが印象に残っていた。
ボーヤンの点数をみてゆづの闘志にさらに火がついたことは後で知る。

6分間練習の様子を見ても、今日はきっとやってくれる、という確信が私の中にはあった。



つづく。