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羽生結弦くんの応援ブログです。ここで記載されている内容はあくまでも私の個人的な意見であり、正当性を評価したものではありません。どのように受け取るかはそれぞれがご判断ください。

【SC番外編】クワド1本構成でもパトリックは勝ち続けられるのか?

Twitterでつぶやいたことをまとめておきます。

 

これから書くことは私なりの分析で私なりの意見です。
もちろん反論も異論もあるでしょう。

言葉に残そうと思った理由は、自分が思ったことや感じたことを書くことで、
凸られるのが嫌で言えなくなってしまったたくさんの人達を見てきたから。
語気の強い一部の意見だけが、その界隈のメインストリームだと思われるのも何か違うと思っているから。
黙ってれば叩かれないこともわかってるけどねw。

今年、パトリックがクワド1本で勝ちきれるか?と聞かれたら、答えは決まっている。
ノーミスで、すべてのジャンプとスピンでGOEを稼ぐことができる出来栄えだったらか、
他の選手の自爆待ちならね、というシンプルな回答になるかな。

今はまだシーズン前半。
たとえ休んでいたとしても、何年も何年も同じジャンプ構成で新しいジャンプにトライせず、自分のできることをやるのであれば、シーズン前半でもまとめることはできるでしょう。
彼はバンクーバーの後、クワドを入れた後は、それほどジャンプ構成をあげていません。
ソチシーズンGPFでゆづに負けた後、構成を上げないとオリンピックで勝てないんじゃという論調の中でも上げる気配はありませんでした。
結果は知っての通り。

これから彼が構成を上げる(少なくとも今シーズン)ことはないのかもしれません。

振り返ってゆづ。
今年はSPで後半4回転、FSはクワド3本、1本は後半へ挑戦します。
プログラムを見てわかったと思うけれど、さらにジャンプへの助走を短くしてGOEを稼ぐ戦略です。
もしかしたらモノにならないかもしれない、とは私は思ってません。
オータム、そしてスケカナを見て、彼はこれを実行するために何をすればいいのかを試合を通じて課題として捉えているでしょう。
昨年はちょっと例外として、過去の例を見てもそのシーズンの課題を盛り込んだプログラムを作って、それをこなすことで成長してきた選手です。
今年がここが最高点ではない、と思っています。

パトリックが得意とする得点の仕方はGOEを積み上げる、PCSで他を引き離すという戦略です。
でも、どちらも満点が決まっていてそれ以上の積み上げは出来ないのです。
だけど、TESのBVは違う。
確かにステップやスピンでは上位選手は差がつきにくいけれど、ジャンプは違う。
ゆづがクワド3本、アクセル2本を跳ぶことで、パトリックに大きい差をつけることが出来ます。
そしてパトリックはその点数の差分をGOE/PCSで稼がなければいけないのです。

今回はそれが出来た大会でした。
SPではどっちも悪かったので、ちょっと、置いておいて。

どうしても、ゆづとパトリックの対決に焦点はあたってしまうけれど、パトリックの敵はゆづだけではありません。(ゆづにとっても同じですけどね)。

そして、ゆづはソチが終わってから、そのシーズンをどう勝つかではなく、平昌で勝つために自分は何をして行ったらいいか、と常に考えている気がするのです。
シニアの選手はもちろんですが、ジュニアを見ていても素晴らしい選手が沢山います。
さらに、彼らは知っています。

PCSが高い選手に勝つためには、TESのBVで、願わくばGOEを重ねて勝てばいいと。
それはソチで羽生結弦が実践したこと。
勝ちたいと思う若い才能はそこに力を入れてくるでしょう。
それはすでに書いたので割愛しますが。

私はパトリックがこのまま仮に4Tを一本増やしても、平昌まで同じ構成で勝ちきれるとは思っていません。
パトリックが平昌で勝ちたいと思うのなら、もっと違う戦略が必要だと思っています。
そして、どこかでそんな闘いは見たくないと思っている自分もいます。
全く進化のない4年を過ごして、そのレベルで金メダルを取れる競技だなんて思いたくないのです。(まったく個人的な意見ですが)


驚いたのはFSでクワド3本、トリプルアクセル2本を試合で跳んだのは、ゲーブル以来とのこと。
ゲーブルが2008年に跳んだ、構成を調べたら、3Lz、4S-3T、3A-2T、4T、3A、4S、3F、3Loとのこと。
コンボが足らないけれど、今でも十分勝てる構成ですよね。
あれから、もう7年も経っているのに。
それは皆さんも知っての通り、ルールが一度、進化を止めさせる方向に進んだから。
4回転を跳ぶよりも、3回転でまとめたほうが勝ちやすくなったから。

それは退化だと思います。
確かにジャンプ以外のところが進化したという側面もあるのでしょうが、
なぜ、ジャンプは進化しなくていいと思われたのでしょうか?
理由はわからないけど、フィギュアがオリンピック競技であり続けるためには、
スポーツとして位置づけられるためには、私はジャンプの進化は必要だと思っています。

そして、羽生結弦という選手はそれを自分で体現したいと思っているのでは、と感じています。
彼はフィギュアスケートの未来を見たいんだと思うし、それを見せてくれる人だと思うから、応援に力が入るのかもしれません。

もちろん限界はあるとは思いますが、進化しないスポーツなんて、面白くないよ。

そんな風につまらなくなって欲しくないと思うから、パトリックにもぜひ進化して欲しいし、予定調和でなく、私たちをびっくりさせて欲しいと思う。

次のゆづとの決戦では同じ戦略では勝てないよ。
さて、どう戦うのかな?