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羽生結弦くんの応援ブログです。ここで記載されている内容はあくまでも私の個人的な意見であり、正当性を評価したものではありません。どのように受け取るかはそれぞれがご判断ください。

【GPS】羽生結弦らしくあるために ~ジュリエットからの手紙~

セント・ジョンの朝が明ける。
まだ外は暗い現地時間7時頃。
私も今日の公式練習から見るために動き始める。

目が覚めて思うことは、今頃、ゆづが何を考えているのだろう、ということ。
昨日とは違った自分でリンクに立てることを願っているだろう。
たとえ苦難であってもまだ表彰台のてっぺんを諦めていない、そう思う。

このソチのシーズンを4年の自分の集大成にしたいといった彼。
前回はオリンピックに行ったわけじゃないのに、と揶揄する人もいた。

この4年は彼がシニアに上がって駆け抜けた4年間。

もちろん彼には才能がある、と思う。
かつて奈々美先生は「努力する天才」という表現をしていたけれど、それだけでない天から与えられたGIFTを間違いなく受け取った一人だと私は信じている。

そんな彼のシニアでの戦いは決して平坦な道のりではなかった。
ファンならみんな知っているはず。

最初は体力不足を、クワドという武器で戦おうとした。
その目処がついたら、今度は被災。
それは彼の原動力になったと思うし、回数を重ねたショーでプログラムを磨いたのも事実だろう。
だけど、それは彼にひとつめの大きな荷物を負わせる出来事だった。
彼に逃れられない1枚目のレッテルが貼られることになった。
その見返りが「世界選手権の銅メダル」だしたら、それは安すぎるかもしれないと私は思う。
それがもたらしたものは彼にもっと辛い決断をさせる示唆だったのだから。
故郷を離れ、自分を磨き上げないと、頂点は目指せない、そういうこと。
17歳がどんな気持ちでそれを決断したのだろうと思うと心が痛い。
自分が17歳の時にそれほどの覚悟ができたわけもないだろうことがわかるから。
そして、言葉の分からない国へ旅立つ。
今ですらオーサーに対しても日本人がもつ偏見は少なくない。
それを自分の道を突き進むために選び、そして、数ヶ月という短期間で結果につなげた。
日本男子という厳しい環境の中、全日本チャンピオンにたどり着いたのだ。
そして、あの世界選手権。
もう、言葉では語りつくせない壮絶な3シーズンを過ごしてきて、今がある。

その延長線上に、来年、ソチオリンピックがある。
この濃密な時間を一つの形に昇華させたい、という思いが伝わってくる。
自分が歩いた足跡を「形」に残す、それは誰にでもできることではない。
本人もそれは一番、よくわかっているのだろうと思う。

たかが、GPSの一戦。
でも、これはオリンピックへのつながる大事な一歩。
そこで緊張しない人がこれから勝てるわけがない。

思うに、緊張するということは勝利につながる武器を持っていると自覚しているのだと思う。
私ですら、人生の中で実力差で負けると思った試合を前に、緊張なんてしたことがない。
硬くなるのは「勝つチャンスがある」と頭をよぎるから。

そんな冷静な分析はオーサーに任せよう。

私は、勝ち続ける「羽生結弦」を応援したくてカナダに来ているわけではない。
挑戦し続ける「羽生結弦」をより近くで応援したいと思っているだけで。
それを期待させてくれる彼だから、応援したい、何か力を少しでもわけれたらいいとそう感じている。

羽生結弦はへこたれない男だと、世界に証明すればいい。
SPで失敗したって、巻き返す力があるのだと、立ち上がればいい。
羽生結弦であることを見せればいい、ただそれだけ。

そんな勇姿をバルコニーでしっかりと見せてもらうから。
そして、また、惚れなおす自分を覚悟しながら。

日本中の、世界中のジュリエットが、あなたのその愛の告白を待っている。

道はつながっている。
どん底からでも人は這い上がれる。
それを体現している羽生結弦らしさを取り戻せばいい。







おまけ。

そうは言ってもさ、そんなに絶望的な状況じゃ、ないよね、ゆづ。
まだ3位だもん。
織田くんとは僅差。
そして、パトリックだって決して本調子じゃない。
世界最高得点はSPで出さなくたっていいじゃん、ね、修造くん。
・・・という考え方もある。