【雑感】ピョンチャンでの戦いに向けた選択 〜羽生結弦の挑戦〜
今日から、通常運転に戻ります。
昨日、ツイッターで「オリンピックシーズンの次の年ってみんな構成をこんなにあげるものなの?」みたいなつぶやきを見つけました。
今年の男子スケーターのプログラム構成を見ると本当にチャレンジングな構成が多い。
そこで、オリンピックシーズンの翌年の2011年の世界選手権のプロトロルを見てみました。
■2011年世界選手権男子シングル
・ショートプログラムプロトコル
・フリープログラムプロトコル
そう、この年は、4回転はいらないとも言っていたパトリックがルールの改正を受けて、ショートとフリーで4回転を3本跳んで、圧倒的な勝ち方をした年です。
今年のプロトコルと比較しても、パトリックのジャンプ構成はほぼここで確立されています。
16歳のゆづはこのパトリックを見て、どう思ったんでしょうね?
19歳になった自分がソチオリンピックに出たいと思ったとき、少なくともそこまでは追いつかなきゃいけないと思ったんじゃないのかな?
そこからの彼の選択はすでにみなさんが目にしたものなので敢えて書きませんが。
これから、ピョンチャンまでの4年(厳密にはもうあと3年半)。
彼はパトリックのように次の世代から追い上げられるだろう、ときっとヒシヒシと感じていると思う。
その結果、ショートで4回転を後半に、フリーで4回転3回、しかも1本は後半にコンビネーションというジャンプ構成を選択。
パトリックのように、他の選手に向けてハードルを上げてみせる、という決意だった気がしてきました。
来年を見てみなければ何とも言えないですが、そこで止まる気はゆづにはない気がする。
ピョンチャンまで進化し続けるつもりなんじゃないの?と思わせるところもありますよね。
もちろん、スケオタに「宇宙人」と言われる彼でも、人間なので、できる事には限界があるかもしれませんが、いま、練習している4Lo、4Lz、そしてもしかしたら4Aもプログラムに組み込まれる可能性もある訳です。
そう、4年後、かつての自分のように後ろから追いかけてくるライバルにその座を奪われないように、進化し続けようと思っているのかな、と。
ピョンチャンオリンピックでもう一度、あの、輝いたメダルを手に入れるための彼の戦略。
大きかったパトリックとの差を、もの凄い勢いで埋めた自分のような選手が、出てくるだろう、と感じてるはず。
フィギュアスケートの進化のために、そうなって欲しい、と心から思っているのかもしれません。
私が応援するようになってからも毎年、毎年、ジャンプ構成を上げてきて、ファンをやきもきさせる彼です。
落ち着いて試合を見る事のない応援生活が続くのでしょうね。
今年もどきどきしながら、そのプログラムが完成するのを、
そしてその道がピョンチャンに繋がっている事を楽しみに見ていきたいと思っています。
蛇足ながら、2011年のパトリックのプログラムは「オペラ座の怪人」。
ゆづはどんな「ファントム」を見せてくれるのかな?
楽しみすぎて、フィンランディア杯が待ちきれません。